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PLANTBASED FACTORY COLUMN

6種のジェラート、それぞれのこだわりについて

6種のジェラート、それぞれのこだわりについて

1.黒ごま

開発担当ミシュラン3つ星シェフが使用する香り高い黒ごま原料を使用しました。
創業140年の老舗のごまメーカーで製造されているもので、他社とは全く香りの出方が異なり、Sweet dream 雫のパティシエも驚かれるほどの風味でした。
しかし、商品が2工場体制で製造されており、一方の工場では乳、小麦、ゼラチンのアレルゲンのコンタミがございました。弊社工場の特性、アレルギーをお持ちのお客様や、ヴィーガンのお客様も安心して楽しんで頂くジェラートを作りたい旨をご説明し、弊社の考えにご賛同頂いた上で、弊社出荷分のみ、工場を限定した対応を頂くこととなりました。

パティシェパティシエとして、黒ゴマがとても香ばしくて美味しくて、逆に、豆乳の味をどう残すか?について大変苦労しました。
また、豆乳については、好き嫌いがある素材の為、豆乳風味の強弱のバランス調整が難しかったです。

2.天空の抹茶

開発担当静岡の製茶メーカーの天空シリーズの茶葉を使用しています。通常の原料ではなく、特色のある原料を使用したいとの思いで、天空シリーズの抹茶を採用しました。ブランド名だけでなく、食べてみて、本当に違いの分かる味が出る原料が選定できました。

パティシェパティシエとして、この抹茶は、うま味、甘味、苦みが絶妙なバランスの抹茶であると思います。また、豆乳との相性も非常に良く、風味の欠点にもなる渋みは少ない抹茶でした。

3.ココナッツミルク、バニラビーンズ

開発担当白色のジェラートが無かったので、「プレーン」として、豆乳ベースのみで試作頂きましたが、風味的にうまくいかず、パティシエと相談した上で、ココナッツミルクベースでのジェラートを提案させていただきました。
しかし、一般的にココナッツミルクは乳製品と合わせるメニューが多いことから、最初から乳製品を含む原材料が多くありました。各所にあたり、乳アレルゲンを含まない、かつ、濃厚な風味であるインドネシア産ココナッツクリームの原材料を探し出すことができました。また、こだわりの原料として、希少なマダガスカル産バニラをパティシエの方で、探して頂きました。

パティシェ白いココナッツが多いだけでは、風味的にも物性的にもダメで、油脂分を含有させてクリーミーさを如何に出すか!に苦労しました。
また、バニラを含浸させて、その滑らかさ!口溶けにも注意を払いました。
尚、豆乳ベースやココナッツミルクベースのジェラート全体に言えることですが、豆乳やココナッツだけでは、シャリシャリ感のあるジェラートになってしまうので、食感改良には油脂分の調整がポイントとなります。

4.いちご

開発担当一般的なピューレには白砂糖が多く含まれるので、パティシエの方で、生果を入手して頂き、甜菜糖を使用した手作りいちごピューレを製造して頂いた上で、レシピを作っております。

パティシェ果実ピューレの製造には、一回に多くて20Kgのイチゴ生果しか必要ないので、契約農家との契約を検討する場合、1桁購入量が違います。従いまして、現時点では、産地までは限定できず『国産』としか記述出来ない状況です。

5.チョコレート

開発担当チョコレートの製造工場は一般的に乳成分のコンタミが多いので、チョコレートそのままでは使用できないものばかりでした。そこでチョコレート原料を、カカオマス、ココアパウダー、ココアバター、砂糖等1つ1つ分解し、乳成分がコンタミしないカカオマス(カカオ100%)を採用、レシピ調整を繰り返してチョコレート味を実現しました。

パティシェカカオマス本来の味を味わって頂こうと思い、処方検討を行いました。只、グルテンフリー・プラントベースを考えると、処方的に難しく、色々と試行錯誤の上、ガーナ産のカカオマスの特徴である苦みと酸味を抑えたものがチョコレート風味のジェラートにはよく合う事が判明し、現在の処方に、たどり着きました。

6.ピスタチオ

開発担当多くの製造メーカーでは落花生やくるみ等を同じラインで製造しますが、アルゲンに関する特定原材料8品目(乳・卵・小麦・えび・かに・そば・落花生・くるみ)は含まない製造ラインで製造いただけるメーカー品が探索でき、採用致しました。(ただし、アーモンドは同一工程で使用しております)

パティシェシチリア産も優れているのですが、グルテンフリー・プラントベースの制約がある為、イラン産のピスタチオを使用することにしました。また、豆乳に合わせる為、ピスタチオの『生』と『ロースト』をブレンドし、全体の苦みを抑えることができました。

※コンタミ : コンタミネーション (混入)
コンタミネーションとは、原材料として使用していないにも関わらず、工場の同じ設備で特定原料が使用され、微量混入の可能性が否定できないこと。

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